カテゴリ: 番外編

東京オリンピックでの選手らの熱い走りが記憶に新しいですが、ちょうど1ヶ月後となる8/25~29にイタリア・Val di SoleでMTB世界選手権が開催されます。

XCO Eliteは男女とも8/28(土)。アトランタからオリンピック種目になったMTB XCO。過去のオリンピックイヤーの世界選手権は誰が勝ったんだっけ?両方とも勝っちゃった人とかいたっけ?気になったので調べてみました。


オリンピックが先か、世界戦が先か

勝者の前に、それぞれのレース結果に影響を与えそうなレーススケジュールについて。過去6回あった「オリンピックイヤーのMTB世界選手権」はスケジュールが結構バラバラでした。

【オリンピックが先】
・1996 Atlanta Olympics (7/30) → 51日後 → Cairns, Australia (9/19)
・2004 Athens Olympics (8/27,28) → 15,16日後 → Les Gets, France (9/12)  
・2012 London Olympics (8/11,12) → 27,28日後 → Saalfelden, Austria (9/8)
【世界戦が先】
・2000 Sierra Nevada, Spain (6/10) → 105,106日後 → Sydney Olympics (9/23,24)
・2008 Val di Sole, Italy (6/22) → 62日後 → Beijing Olympics (8/23)
・2016 Nove Mesto,Czech Republic (7/2,3) → 49日後 → Rio Olympics (8/20,21)

オリンピックを優先して世界戦をスキップする選手もいるでしょうが、2004年はタイトスケジュールでキツかっただろうな・・・。

で、今年は
・2021 Tokyo Olympics (7/26,27) → 32,33日後 → Val di Sole, Italy (8/28)
と、2012年に近いスケジュール。これがどう影響するかな?

ダブルタイトルのツワモノたち

オリンピック・世界選手権の両方を同年に制したツワモノたち。過去6回のオリンピックイヤーで男女それぞれ3名ずつ、計6名いました。つまり50%の確率でダブルタイトル!(でもTOKYO金のPidcockは世界戦欠場なんだなぁ…)

【Men】
Miguel Martinez (2000)
Julien Absalon (2004)
Nino Schurter (2016)
【Women】
Gunn Rita Dahle (2004)
Julie Bresset (2012)
Jenny Rissveds (2016) *世界戦はU23

今年と同じ「オリンピックが先」の年を下線付きにしてみましたが、どちらが先でも勝つべき人が勝ってる感じ。特に男子全員とガンリタは、当時の絶対王者という印象です。

ちなみに、シドニー金のMiguel Martinez。2020年初のロックダウン期間にインドアトレーニングしまくった結果(?)、過去に所属したAMORE E VITAから44歳にしてロードレースに現役復帰してました。1年限りだったようですが、カッコよすぎます。今でもバッキバキ。


オリンピックのリベンジ

惜しくもオリンピックで敗れたものの、後の世界選手権でリベンジを果たしたパターンにも注目したいと思います。つまり「オリンピックが先」だった1996年・2004年・2012年のうち、ダブルタイトルではなかった1996年の男女、2012年の男子の世界戦で誰が勝ったか?

【Men】
Thomas Frischknecht (1996):銀メダル→世界チャンプ(※)
Nino Schurter (2012):銀メダル→世界チャンプ
【Women】
Alison Sydor (1996):銀メダル→世界チャンプ

なんと、すべて銀メダリストが世界選手権でリベンジ成功してるんですね! TOKYO銀のMathias Flückiger、昨年の世界戦も活躍してたし、世界チャンプの可能性ありますね。

※1996年の世界戦男子はJérôme Chiottiが優勝したものの、2000年になってドーピング発覚でタイトル剥奪。Frischknechtは1997年のレースでアルカンシェルを着ることができませんでした。現在SCOTT SRAMのマネージャーであるFrischknecht、現役時代すごかったんですよ。
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今年の世界戦どうなる?

会場はイタリアのVal di Sole。ワールドカップや世界選手権の定番コースで、最近では2019年にワールドカップが開催されています。2019年のレース、WomenはPauline FERRAND-PREVOTJolanda Neffのバッチバチの戦いからのゴールスプリントでPauline勝利。MenはMathieu van der PoelMathias FlückigerNino Schurterの三つ巴の争いから、Mathieuが抜け出して勝利。

今年はどうなるか?

Womenは前出のベテラン勢に、Evie RichardsSina Freiといった若手がどう絡んでくるか(※Stigger、LecomteはU23出場)。私的にはEvie Richardsの爆発力に期待しています。Womenはハードテイルを選ぶ選手も出てきそうです。Menは、Mathieu van der Poelがオリンピック以降、腰痛に悩まされていて思うようにトレーニングできていないとのこと。本命はMathias Flückiger、対抗がオリンピックをパンク(ビード外れ)で落としたOndřej Cinkでしょう。

予想しよう、観戦しよう

pinkbikeのXC Fantasy Leagueをご存じですか?MTBワールドカップ・世界選手権を対象としたレース予想ゲームで、与えられた予算内で選んだライダーの成績に応じてポイントが決まり、1位の人にはSRAM社から豪華賞品が当たります。参加しない理由はありません。Downhill版もあります。

観戦に関してはRedbull TVのライブ配信があります。TISSOTのLive Timingで選手のタイム差も把握するとより楽しいでしょう。XCO Womenは8/28(Sat) 19:40~、XCO Menは8/28(Sat) 22:25~。昨年はGeo block対象でExpress VPNを利用しましたが、今年は誰でも手軽に観戦できそう。

東京オリンピックでマウンテンバイクレースを観て興味を持ってくれた方々が、世界選手権も楽しんで頂けると嬉しいです。オリンピックの倍以上の選手が出走し、スタート直後などはオリンピックとはまた違う迫力がありますよ。

かつて「Superdry極度乾燥(しなさい)」とプリントされたスウェットが海外で大流行しました。海外には漢字・ひらがな・カタカナの表記をクールなものと感じる方が一定数存在し、サイクリングジャージにも、この層を狙った日本語プリントものがいくつかあります。

有名どころでは、Black Sheep Cycling「黒い羊」やFIBR「繊維」などがありますが、中には着るのに勇気がいるものも・・・。まとめました。

日本語プリントサイクリングジャージ 厳選5着
1.BBUC「ダンス」
2.特別なもの
3.SWATT CLUB「ワット数のみ」
4.MB wear「宏本店」
5.OutlookSquare「サイバーパンク」
番外編.「連光寺」


BBUC
「ダンス」

ダンスジャージの紹介ページが難解なんですけど、90年代後半の東京のディスコをイメージして、踊ってハッピーになろうぜ的な世界観と理解。DanceではなくDansuと書くあたり、出来れば関わりたくないメンドクサさを感じます。

特別なもの

ブランド名が日本語ですがシンガポールのブランド。何の変哲もないフォントで「特別なもの」と書かれたジャージは、だんだんクールに見えてきます。つい、サコッシュボトルを買ってしまいました。ARCHIVEで過去のストーリーを読んでいただければ、彼らが本気で「特別なもの」を作ろうとしていることが分かるはず。

SWATT CLUB「ワット数のみ」

「SWATT CLUBはブランドではありません。SOLOWATTAGGIOというイタリアのスポーツブログから生まれたカルチャーです」と、About usで良い感じのこと書いておきながら、インスタのProfileには「Sportswear brand」って書いてしまう、愛すべきイタリアンブランドです。

”SOLO WATTAGGIO”はイタリア語で"ワット数のみ”の意味(by Google翻訳)。力こそすべて、ZWIFTめちゃ強そう。Tシャツは普通にアリだと思います。

MB wear「宏本店」

ぶっ飛んだデザインのジャージをリリースし続けてきたMB wearが日本を題材にした結果・・・。「宏本店」は実在しないようですが(一応ググった)、元となる風景はきっと日本のどこかにあるのでしょう。

ちなみに、こんな謎ソックスも出してます。「ステーキ&ハンバーグ」「味噌汁」「お替わり」・・・というか何故パンダ?上野?


OutlookSquare「サイバーパンク」

サイクリングジャージではないですが、この夏、私はシャツスタイルでのロードバイクライドを推しているので、日本語プリントシャツを1着。残念ながら買い方がわかりません。


特別編「連光寺」

非売品。気に入った日本語プリントが無ければ、カスタムという選択肢もありますね。


さあ、日本語プリントの世界に足を踏み入れて、ワードローブに刺激を与えましょう。

F1ドライバーが乗ってる自転車ってどこのだろう?
コースウォークやトレーニングで自転車に乗ってる姿をSNSで見て、気になっていたので調べてみた。

【メルセデス】 ハミルトン / ボッタス
【レッドブル】 フェルスタッペン / ペレス
【マクラーレン】 リカルド / ノリス
【アストンマーチン】ストロール / ベッテル
【アルピーヌ】 アロンソ / オコン
【フェラーリ」 ルクレール / サインツ
【アルファタウリガスリー / ツノダ
【アルファロメオライコネン / ジョビナッツィ
【ハース】 マゼピン / シューマッハ
【ウィリアムズ】 ラティフィ / ラッセル



ハミルトン:TREK

ロゴが見えづらいですが、フレームとボントレガーのホイールから、TREKのMTBとわかります。車種はFuel EXかな・・・? 旅先で借りて乗った感じですね。


ボッタス:CANYON

ガールフレンドでプロサイクリストのTifany Cromwellと同じ、CANYONのバイクに乗るボッタス。これは最近流行のグラベルバイクですね。ロードバイクも乗ってるし、オリジナルジャージも作ったりしてて自転車好きそう。


リカルド:SPECIALIZED

alpinestarsのウェアも決まってるリカルドは、SPECIALIZEDのフルサスマウンテンバイク。F1ドライバーになる前のレッドブル育成時代、マウンテンバイクで手首を骨折してレッドブルの支援を失いかけたのですが、それでも止められないんですね(笑)。同じオージーのマーク・ウェバーもマウンテンバイクで怪我してたな・・・。


ノリス:Cannondale

ノリスはトラックウォークでCannondaleのロードバイクを使用。この後、当時マクラーレンがスポンサーした自転車チームと同じMERIDAのバイクを提供されたようです。


ベッテル:J.Laverack

最近は環境問題を意識して、ホテルとサーキット間を自転車移動しているベッテル。彼が乗るのは、かなりマニアックといえるJ.Laverackのチタンロードバイク。パーツセレクトも抜かりなしで痺れるバイクです。どういう経緯でベッテルがこのバイクと出会ったのか知りたいなあ。


アロンソ:MMR

F1ドライバーの中で最も自転車を愛していそうなアロンソ。彼が乗るのは母国スペインのMMRで、ブランドアンバサダーでもあります。2021シーズン開幕前、ロードバイクでのトレーニング中に事故にあい負傷した際も「自転車やめないから」と宣言。かつてはプロロードチームを立ち上げようとしたこともありましたね。


ルクレール:STAJVELO

トラックウォークで自転車を使うルクレール。フェラーリだからCOLNAGO?と思いきや、明らかにヘッドマークが違う。ごめんなさい判別できず。
☞ STAJVELOのBeau Rivageと判明しました。ロードバイクだけでなく、アーバンバイク・Eバイク、さらにはヘルメットなどのアクセサリー類まで扱っています。本社はモナコ!

ガスリー:Heroïn bike

ガスリーはあまり自転車に乗ってる印象が無かったのですが、Heroïnというブランドのカーボンバイクに乗ってる様子。これカッコイイな。


ライコネン:Husqvarna

「貰ったから乗るわー」的な感じのライコネン。Husqvarnaが本格的なE-MTBを作っていたとは知りませんでした。


ジョビナッツィ:Wilier

自転車大国イタリアのジョビナッツィはWilierのロードバイク。モデルは何だろう? ヘルメットやウェアも決まってるし、スマートローラーでトレーニング(Zwift?)もしてるし、これはかなり乗ってますね。


マゼピン:
SPECIALIZED

悪童キャラのマゼピンは、王道のSPECIALIZED S-WORKS (TARMAC?)。自転車乗ることもスペシャ乗ることも想像してなかったから、何か良い写真だなー(笑)。トラックウォークでも使っているようです。


シューマッハ:COLNAGO

フェラーリ育成のミック、COLNAGOのロードバイクでトラックウォークへ。ビンディングペダルがついてるし、トレーニングでも乗るのかな?


ラッセル:
SPECIALIZED

トラックウォークでもヘルメット・ウェア・シューズをバッチリ決めてるラッセル。マゼピンと色違いのSPECIALIZED S-WORKS (TARMAC?)。普段からしっかり乗ってそう。


以上、F1ドライバー13名の自転車をインスタから探してみました。

Updated in Italic (Jul.23)

<Mens>
Rider Team
🇦🇺 Dan McConnell Primaflor-Mondraker-X-Sauce
🇦🇹 Max Foidl
KTM FACTORY MTB TEAM
🇧🇪 Jens Scheurmans
SCOTT CREUSE OXYGENE GUERET
🇧🇷 Henrique Avancini
Cannondale Factory Racing
🇧🇷 Luiz Henrique Cocuzzi   
🇨🇦 Peter Disera Norco Factory Team
🇨🇱 Martin Vidaurre Lexware Mountainbike Team
🇨🇳 Peng Zhang   
🇨🇿 Ondřej Cink
KROSS ORLEN Cycling Team
🇩🇰 Sebastian Fini
Team CST PostNL Bafang MTB
🇫🇷 Jordan Sarrou
Specialized Factory Racing
🇫🇷 Victor Koretzky
Team KMC / Orbea
🇩🇪 Manuel Fumic
Cannondale Factory Racing
🇩🇪 Maximilian Brandl Lexware Mountainbike Team
🇬🇷 Periklis Ilias  
🇭🇺 András Parti
 
🇮🇱 ShlomiI Haimy MALOJA PUSHBIKERS MTB
🇮🇹 Luca Braidot
Santa Cruz FSA Pro Team
🇮🇹 Nadir Colledani
MMR Factory Racing
🇮🇹 Gerhard Kerschbaumer Specialized Factory Racing
🇯🇵 Kohei Yamamoto Dream Seeker MTB Racing Team 
🇲🇽 Gerardo Ulloa AquilesMD Pro Team MTB
🇳🇦 Alex Miller  
🇳🇱 Mathieu van der Poel
Alpecin-Fenix
🇳🇱 Milan Vader
Team KMC / Orbea
🇳🇿 Anton Cooper Trek Factory Racing
🇳🇴 Erik Hægstad  
🇵🇱 Bartlomiej Wawak
KROSS ORLEN Cycling Team
🇷🇺 Anton Sintsov  
🇷🇴 Vlad Dascalu
Team Trek-Pirelli
🇿🇦 Alan Hatherly Cannondale Factory Racing
🇪🇸 Jofre Cullell
Primaflor-Mondraker-X-Sauce
🇪🇸 David Valero
BH TEMPLO CAFES UCC
🇨🇭 Nino Schurter
SCOTT-SRAM MTB Racing Team
🇨🇭 Filippo Colombo
Absolute-Absalon - BMC
🇨🇭 Mathias Flückiger Thömus RN Swiss Bike Team
🇬🇧 Tom Pidcock
INEOS Grenadiers
🇺🇸 Christopher Blevins 
TRINITY Racing


<Womens>
Rider Team
🇦🇷 Sofia Gomez Villafane Clif Pro Team 
🇦🇺 Rebecca McConnell Primaflor-Mondraker-X-Sauce
🇦🇹 Laura Stigger Specialized Factory Racing
🇧🇪 Githa Michiels  
🇧🇷 Jaqueline Mourão  
🇨🇦 Catharine Pendrel Clif Pro Team
🇨🇦 Haley Smith Norco Factory Team
🇨🇳 Bianwa Yao  
🇨🇿 Jitka Čábelická GAPP System - Kolofix
🇩🇰 Caroline Bohé Ghost Factory Racing Team
🇩🇰 Malene Degn Team KMC / Orbea
🇪🇪 Janica Loiv  
🇫🇷 Pauline Ferrand Prevot Absolute-Absalon - BMC
🇫🇷 Loana Lecomte Massi
🇩🇪 Elisabeth Brandau EBE-Racing Team
🇩🇪 Eibl Ronja Alpecin-Fenix
🇭🇺 Blanka Kata Vas Team SD Worx
🇮🇹 Eva Lechner TRINX FACTORY TEAM
🇯🇵 Miho Imai co2 bicycle
🇲🇽 Daniela Campuzano  
🇳🇦 Michelle Vorster  
🇳🇱 Anne Tauber Team CST PostNL Bafang MTB
🇳🇱 Anne Terpstra Ghost Factory Racing Team
🇵🇱 Maja Wloszczowska KROSS ORLEN Cycling Team
🇵🇹 Raquel Queiros  
🇷🇺 Viktoria Kirsanova  
🇿🇦 Candace Lill  
🇸🇮 Tanja Zakelj Unior Sinter 
🇪🇸 Rocío García BH TEMPLO CAFES UCC
🇸🇪 Jenny Rissveds Team 31: Outride
🇨🇭 Jolanda Neff Trek Factory Racing
🇨🇭 Linda Indergand Liv
🇨🇭 Sina Frei Specialized Factory Racing
🇺🇦 Yana Belomoina Team CST PostNL Bafang MTB
🇬🇧 Evie Richards Trek Factory Racing
🇺🇸 Haley Batten TRINITY Racing
🇺🇸 Kate Courtney SCOTT-SRAM MTB Racing Team
🇺🇸 Erin Huck Scott Shimano StansNoTubes


2020年はコロナ禍でレースキャンセル・延期が続いたMTB WORLD CUP。XCOは9月末~10月初のチェコ2連戦のみという超変則スケジュールでしたが、オリンピックイヤー(仮)となる今シーズンは今週末5/7-9に開幕です。選手の移籍も多く、楽しみ過ぎるので個人的な注目ポイントをまとめてみました。

開幕戦の舞台はドイツ・Albstadt

前回開催の2019年、レース前にはAnton Cooper(TREK)に「簡単すぎるクソコースだ(意訳)」と言われてしまいましたが、女子は泥の乗ったラダーセクションでの転倒が相次ぐレースに、男子は豪雨からの晴天で超難しいコンディションとなり荒れたレースになりました。

通常はフルサス使用率が高い男子でも、ここAlbstadtではMathias FlückigerNino SchurterMathieu van der Poelなどトップ選手がハードテイルを選択していた点も興味深いです。他のワールドカップコースのような「エグい」セクションが少ないのでしょうね。Anton Cooperが言いたいのはそういうことかも知れません。ちなみに、金曜夕方に開催されるショートトラック(XCC)と日曜開催のクロスカントリーオリンピック(XCO)は同じバイクを使用することがルールで定められています。

あと、ビールの本場・ドイツということもあり、表彰台での巨大ビールも美味しそうすぎて見物。2019年には優勝したMathiasに勧められて渋々ひと口飲むMathieuの姿が印象的でした。今年はコロナの影響でナシかな。。。

気になる天気は、金曜:雨・寒そう、日曜:晴れ、の予報(5/5時点)。

WORLD CUP最多勝を目指すNino

次に勝てばJulien Absalon(2016年引退、現Absolute Absalon監督)が持つWORLD CUP 33勝の大記録に並ぶNino Schurter、もうすぐ35歳。2018年頃から「負けること」の方がニュースとなり、2020年は遂にWORLD CUP・世界選手権ともに勝利ナシ。今年4月に行われたイタリアカップ等でも、Henrique AvanciniやMathias Flückigerに続いての2位が3回と勝利がありません(まぁプレシーズンは勝ちに拘ってないでしょうが)。でも、まだまだ強くて上手い、100% MTBerなNinoが見たい!

Ninoの機材面で注目なのが、遂にドロッパーポストを導入した点。チーム名にSRAMが入っているのに、以前は「ドロッパーポストは未だレースで使うレベルではない」と言っていた気がします。Albstadtは下りがタフなコースではないですが、ますます魅せる走りをしてくれそうです。

<Ninoのバイクを触りまくってチェック>

Elite初レースのPidcock、久々登場のMVDP

普段ロードレースやシクロクロスを観戦している方にとっては聞きなれた名前ですね。2人ともMTBでの実績も凄いです。

Thomas Pidcockは2020年のU23&E-MTBの世界チャンピオン。TRINITY(SPECIALIZED)からINEOS Grenadiersに移籍した今シーズン、ロードレースで使われているPINARELLOはMTBをラインナップしていないことから、BMCのフレーム、サンツアーのフォーク、シマノコンポのバイクに乗ります。昨年までのAbsolute Absalonのパッケージと同じですね。BMCのロゴは消していますが、PINARELLOカラーに塗ったりはしていません(笑)。

プレシーズンは5月初のスイスカップに出て、WORLD CUPヒトケタリザルトレベルのTitouan CarodFilippo Colomboを相手に圧勝しています。WORLD CUPではAlbstadtがEliteカテゴリでの初レースになりますが、最低でも表彰台、あわよくば優勝もありそうな勢いです。UCI ranking上位40名で競う、金曜日のショートトラック(XCC)から登場します。

<BMCをセットアップするPidcock>そして、Mathieu van der Poel(MVDP)。
「マウンテンバイクで東京オリンピックの金メダルを目指す」と公言し続けてきたMathieu。2019年8月にスイス・Lenzerheideで行われたWORLD CUPでの優勝を最後にMTBのレースには出ていないため、最新のUCI rankingに名前がありません。

2018,2019に彼が勝ちまくっていたショートトラックは出場権がなく、159名が出場する日曜XCOのスタート位置はかなり後方になると思われます。しかし、過去にはほぼ最後尾スタートから10位Finishという実績もあります。我々の想像を超えるような追い上げに期待!

** 5/7 訂正 **
特別規定が出ており、PidcockはXCC出場権ナシ、MVDPはXCC出場権アリでした。StartList


女子は若手 vs ベテランの争い

男子のような「Nino vs その他」の構図ではない、誰が勝っても不思議ではない状態が数年続いている女子。

ベテラン枠をあえて定義するならば(みんな年齢的には若いけど・・・)、世界チャンプ経験者のPauline FERRAND-PREVOT('15,'19,'20)、Kate Courtney('18)、Jolanda Neff('17)や、安定して上位に食い込むAnne Terpstraあたり。

PaulineはCANYONからAbsolute Absalonに移籍して、心身ともに充実しているでしょう。この中では抜きんでてると思います。KateとJolandaはプレシーズンでの勝利もあり調子良さそう。AnneはWORLD CUP優勝こそ2019年Vallnordの1回だけですが、どのレースでも安定して上位を走る怖い存在です。

<Kate Courtneyのハードトレーニング>若手注目は、昨年のワールドカップでブレイクしたLoana LecomteEvie Richards、SPECIALIZEDのSina FreiLaura Stigger、今年からRedBullサポートとなったRocio Del Alba GARCIA MARTINEZ

LoanaはXCO、EvieはXCCで優勝争いに絡んでくるでしょう。Loanaは早くビックチームに移籍できると良いなと思います。スペシャの2人に関しては、新加入のSinaが苦労してる感じでLauraに分がある印象。また、EliteカテゴリではないですがMona Mitterwallnerは今後注目の選手です。プレシーズンでベテラン相手に暴れまくっています。

熾烈なオリンピック代表争い

今年はオリンピックイヤー(仮)。注目したいのがMTB大国フランスの男子代表争いです。Albstadtの翌週に開催されるWORLD CUP 第2戦 チェコ・Nove Mestoの後に発表されるようです。

フランスは本当にタレント揃いで、現・世界チャンプ&ナショナルチャンプのJordan Sarrou、表彰台常連の、Victor Koretzky(テクニック抜群)、Maxime Marotte(常にあと一歩で勝てない)、Titouan Carod(地味キャラ)、Stéphane Tempier(超ローケイデンス)などなど。プレシーズンのレースをみると、SPECIALIZEDに移籍したJordanの調子がイマイチ。一方、SANTACRUZ FSAに移籍したベテランMaximeは早くも新チームにフィットして速さを見せています。

東京オリンピック・プレ大会で来日した際の記事で予習しましょう。
☞cyclowired:ニノ、マチューに挑む自転車大国フランスのビジョンと選手たちのコメント

<超ハイレベルなフランス選手権>

TOP3予想

さて、XCO開幕戦Albstadt、わたくしの順位予想をば。
<男子>1位:Mathias Flückiger、2位:Thomas Pidcock、3位:Henrique Avancini
<女子>1位:Loana Lecomte、2位:Pauline、3位:Kate Courtney
としておきます。

私のブログ過去記事「READY STEADY TOKYO マウンテンバイク参加選手 Instagram リンク集」を参考に、開幕戦までの選手動向を見ると面白いと思います。

RedBull TVにてLiveアリ。週末が楽しみです。
・5/8 00:20~ ショートトラック(XCC)
・5/9 18:00~ 女子XCO
・5/9 21:15~ 男子XCO

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